「余命1日の僕が、君に紡ぐ物語」を読ませていただいて

著者:喜友名 トト
出版:新潮社

燈火の感想

先ずは率直な感想から。
何度かラストを読み返したくなる作品です。それは映画を観終わった後に、スタッフロールを眺めながら余韻に浸るような感じかな。人によっては涙するでしょうし、人によっては...。危ういですね、ネタバレに繋がりそうなので止めます。

私は、とても好きな作品です。ドラマ化しても面白そうですね。映画だと表現するのに時間が足りないかな。舞台にするとしたら、きっと脚本するのが難しいと思います。恐らく原作に準じた、別の物語にするのが良いのではないでしょうか。

この作品は全てが伏線です。それは読み終えた時に分かると思いますが、飽きることなく読めると思います。展開も早いので「もしかしたら」と思いつつも、深く考察することなく読み進めてしまいました。そういう構成も上手いなと思いました。私も書き手として参考にさせていただきたいと思いました。

ネタバレをしない様に感想を書くのが難しい作品ですね。先程も述べたように、作品すべてが伏線でなのです。だから印象深いシーンとかを抜き出しても、ネタバレに成りかねないのですよね。それでも敢えて書くと、ヒロインの描写が絶妙で最高です。それも読んでいただければ、きっと分かっていただけるでしょう。

何よりも、私の言いたいこと、著者の言いたいことが、この物語には書かれていますからね。